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香りの科学第9回目 嗅いだ香料


前回の授業に引き続き調合香料を嗅いでもらおうと準備したのが、ミュゲ。いわゆるすずらんの調合香料です。あまり学生のみなさんはピンときていなかったかもしれないですね・・・。また改めてこのミュゲについては記事にしたいと思っています。

嗅いだ香料と香調(あくまでわたしの香調表現です)を記しておきます。

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・ミュゲ(調合香料)・・・みずみずしいフローラル、すっきりとしたさわやかな、やわらかさのあるグリーン感、すずらん香、白〜爽やかな緑色

・γ−ウンデカラクトン・・・前回のキンモクセイの調合香料にはかなり含まれている成分。単一ケミカルです。べたつくようなフルーティフローラル、ネットリとした、ピンク色〜オレンジ・赤色、古くなった口紅っぽい印象

・シンナミックアルコール・・・スパイスの香りの授業でシナモンを嗅いだので、シナモンの特徴香であるシンナムアルデヒドをみなさんに嗅いでもらいたかったのですが、見当たらず、今回はシンナミックアルコール。やや甘いスパイシー感、淡白なシナモン臭、柔らかさのある、ざらっとする、クリーム色

・セダーウッド(天然香料)・・・かなりドライなウッディ、ガサガサっとする、深い森のような、高級感のある、ややスッキリした柑橘

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こんなところかな。

セダーウッドの天然香料には、セドロールという成分が含まれています。このセドロールの心身への作用についての研究結果をここで紹介しましょう。(現在別のテーマで共同研究している筑波大学教授の矢田先生のグループの研究成果です。)

セドロールを嗅ぐと生体が鎮静し、気分もリラックスする事が明らかになっています。

まずは構造式を。イソプレン構造は何個ありますか?Cは何個ありますか?セスキテルペンですね。


セドロールは認知や嗜好に関係なく、いかなるヒトに対しても以下のような生理効果(一部掲載)があることが分かっています。

<中枢神経機能への影響>

*頭頂部から後頭部域にかけての脳波α2波(11〜13Hz帯域)の増加

*視床下部から側頭葉域にかけての脳血流の有意な上昇 など

<自律神経系、末梢循環系機能への作用>

*心拍数の有意な減少

*収縮期血圧、拡張期血圧の有意な低下

*縮瞳率の有意な増加

*抹消血流の増加に伴う皮膚温の有意な上昇 など

(S. Dayawansa, et al., Auto. Neurotic., 2003, 108, 79-88や、S. Dayawansa, 他, 日本アロマテラピー学会誌, 2006, 4, 17-21、Y. Yada, et al., J. Physiol. Anthropol., 2007, 26, 148-152など多数論文があります)

授業で嗅いでもらった天然香料の中にもおそらくセドロールは含まれていたと思うので、嗅ぐことで生体がリラックスしたり、緊張がほぐれたりしたのではないでしょうか?(そのせいで眠くなってはだめですね。)


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