食品ビジネス学科の准教授若林素子先生と助手清水友里先生の食品開発学研究室で、みそを仕込むと聞き、見学してきました。卒業論文のテーマにもなるそうで、食品開発学研究室の4年生は張り切って仕込んでいました。途中、3年生も手伝って、無事仕込みが終わったようです。
蒸煮大豆は、豆の青臭い感じもしましたが、驚くほどハニー様の香りがしました。
4年生ががんばってグラインダーでつぶします。
分量の米麹と塩をしっかり混ぜます。
つぶした大豆と米麹、塩を混合し、木桶に詰めていきます。空気がなるべく入らないようにしっかりと詰めます。4年生の力と愛情が込められています。
予定している発酵熟成期間中、経時的にサンプリングして、様々な測定をするのだそうです。
ところで、みその最も特徴的な香気成分は4-hydroxy-2(or 5)-ethyl-5(or 2)-methyl-3(2H)-furanoneです。この香気成分は、みそや醤油に使われる耐塩性酵母によって菌体内で生合成されますが、私は学生時代、岩手大学教授菅原悦子先生に教えていただきながら、まさにそのメカニズムについて研究しておりました。みそからこの香気成分が検出されるには、仕込み工程において人為的に耐塩性酵母をある一定の量添加することが必要となります。今回仕込んだみそは耐塩性酵母の添加はないので、4-hydroxy-2(or 5)-ethyl-5(or 2)-methyl-3(2H)-furanoneは検出されない可能性が高いですが、全体的にどのようなプロフィールの香りとなるか楽しみです!